古くなったスニーカーの底がひび割れぼろぼろと崩れ落ちた経験はありませんか?
それは、ウレタン底のスニーカーに必ず訪れる加水分解という現象です。
加水分解とは、空気中の水分などと化学反応をおこし元の形を保てなくなる現象です。
加水分解がおきてしまった靴は
基本的にもう履く事ができません。(オールソールする事ができる靴ならかろうじて履けますが、、)
スニーカーだけでなく、ご夫人向けの厚底靴や一体底の紳士靴、
レッドウイングのスーパーソールなんかもウレタン底です。
おじいちゃん世代の靴職人の方々の話では
この、ウレタン底が靴業界に登場したとき注文靴の職人さん達は
仕事がかなりなくなったと言います。
それというのも、ウレタン底の特徴として軽い、柔らかい、削れにくい
しかも、コストも安く大量生産しやすいので
靴の底材にはぴったりの、まさに夢の素材だったからです。
しかし、ウレタン底には前述した加水分解という最大の弱点があります。
加水分解を遅らせるには、風通しの良い所におくことや
なるべく履いてあげるのがいいのですが
それでも必ず寿命はやってきます。
大体、製造から3年くらい長くて5年くらいで加水分解は始まります。
ですので、スニーカーが好きな方もいらっしゃるとおもいますが
ウレタン底のスニーカーはコレクションには不向きだと言えます。
それでもどうしても、スニーカーを修理したい場合
靴修理屋によっては対応してくれる所もあります。