私は靴修理のほかに、バッグ修理もするのですが
高級ブランドのバッグで意外と多い修理がバッグの内ばり交換です。
高級バッグを買ったはいいですが使う機会が無く
大事に押し入れに入れこんだあげくに
久しぶりにだしてみたら、内ばりがベトベトになっていた。
こんなケースが後を絶ちません。
このべとべとになっているというのは
内ばりが経年劣化で加水分解を起こしている状態なのですが
なぜ、加水分解をおこすのかというと
内ばりが合成皮革で、できているからなのです。
バッグで有名な某高級ブランドのものでも内ばりが合皮でできているものはよくあります。
基本的に、頻繁に使ってあげた方が加水分解はおこりにくいです。
加水分解してしまったら、内ばりを取り替える必要がありますが
内ばり交換は高い修理料金がかかります。
バッグを購入する際には、表の素材だけではなく
内ばりもチェックする方がいいと思います。
内ばりが、革か布であれば加水分解はおこりません。
私は、合皮でできたバッグを高い金額で売る事はけっして否定しません。
なぜなら、合皮にもよい所はたくさんあるからです。
そのバッグが、合皮でできている事にはちゃんと意味があっての事だからだと思うからです。
しかし、高いお金を取っているのだから売る方はもう少し説明が必要だとは思います。
大半のお客様が、高級ブランドだから永く使えると思い高い金額を払っているんです。
ですから、みなさんは物を買う際はネームバリューやブランドだけでなく
その商品の本質を見極めながら選ぶとまた新しい価値観が芽生えるかもしれません。